夕食はシフォンケーキ 2(えみふじ様ver,)

 

 

 

このお話はR18要素を含んでいます。

苦手な方は閲覧をお控え下さい。

閲覧は自己責任でお願い致します。

 

 

 

 
「っや…こな、ついてる…」

 

 

いつも綺麗に手入れされているシェリーの爪。指。そこに付いている薄力粉を舐めとる勢いで、唇を落とす。

 
実際にぺろりと舐め、吸い付き、その味を味わう。
こんなに粉だらけになって。普段なら汚れるのも嫌がるくせに。
全ては―――自分の、為。
アルフォンスは胸や鎖骨、首筋、至る所に赤い痕を既にいくつも散りばめていた。
いつもなら、キスマークなど残さない。痕など無い綺麗な体のまま、優しく、紳士に抱いて来たからだ。

 
 
でも。
 
 

シェリーの全ての指に唇を落とし、満足してそこから唇を離す。名残惜しげに、でもうっとりと自分を見上げる、愛しい人。
 

 
愛しい、人。

 
 
ふわりと自然に笑みが零れた。
 
 

ガバリと覆いかぶさり、今度は可愛らしい口に、唇を落とす。早急に舌を挿し入れ、深く味わう。まるで美味しいスィーツを食べているかのように、その甘い甘い口内を貪りながら―――シェリーの細い足、膝裏に手を掛けた。
力の抜けた足を抱え大きく開き、一気に怒張をシェリーの中心へ突き入れると、既に散々焦らすように愛撫を施してあったそこは、抵抗なくアルフォンスの陰茎を飲みこんだ。
 

「んんん!ん!!」
 

唇は塞いだままだ。だからくぐもった嬌声を上げるしかない、シェリーのその声に、更に欲情する。

 

もっと、声が。感じている、彼女の声が聴きたい。

 

ちゅ、と音を立てて唇にキスを一つ落とし、漸くその唇を解放させ、深く穿つ様に腰を振る。

聴きたかった彼女の嬌声が、すぐさま零れた。
 

 
いつだって、大切に抱いて来た。
それに対して、シェリーも意を唱えたことは無かった。
強引にしたい時も、あるにはあったけど、ぐっと我慢してきた。
それは、心のどこかで、アルフォンスがディアッカという過去の存在を、気にしていたからだった。

 

でも。
 

「シェリー…愛してる」
 

粉まみれになって。
シホ・ハーネンフースやアイツの奥さんを、自宅に招いて教えを乞うてまで。
シフォンケーキを作ろうと頑張っていたのは、俺の為なのだ!

 

アイツの事を気にしていたなんて、シェリーに対する侮辱だったと気が付いて。
それと同時に、胸を満たしたのは、溢れんばかりの愛しさで。
こんな状態で、紳士的に何て抱けるもんか!

 

体を屈め耳元に愛を囁きながら、感情のまま腰を打ち付け、激しく抽挿させると、
 

「あ、ああ…あ、んっ」

 
途端にぎゅん、と怒張をきつく、シェリーが締め付けてきた。
我慢をする必要なんてない。
がむしゃらに突き上げると、益々シェリーの中心は分身に絡みつき、うねった。まるで放すまいと――解放するまいと、するかのように。

 
「や、あああっ!アリ…そんなに、あ、したら…」

 

頂点が近いのだろう。
そろそろと目の前に伸びてきた彼女の細い腕に気が付いて、きつくシェリーを抱き締める。

 

愛しくて堪らない。

 

最奥へと捩じ込むように腰を進めると、細い腕が背中に回された。

 

「愛して、る…」
 

ぎゅっとしがみつく様に腕に力を込めてきたシェリーの、突然の告白に、どくん、と怒張が更に猛る。
体を少しだけ離し、シェリーの顔を見下ろせば、瞳を潤ませ頬を上気させアルフォンスを見上げていて。
 

「あ、あん、は、ぁ…ア、リー…愛し、てる、わ…あ、あああ!」

 

見つめ合いながら落とされた、小さな小さな、彼女の愛の告白をしっかり聞き取り、アルフォンスは胸がいっぱいになる。
自然に笑みが零れ、心の中で俺も、と呟いてから、想いを込めて強く腰を打ち付けた。

 

「や、だめ…あああ、ああああ!」

 

頂点の近かったシェリーの、昇りつめる嬌声。
ゆるゆると弛緩し満足げな荒い呼吸を繰り返す愛しい体を抱き締めながら、限界だったアルフォンスも彼女の最奥に怒張を捩じ込む。
 

ぎゅうぎゅうと締め付け待ちわびるそこに、存分に、アルフォンスは溢れる想いを吐き出した。

 
 
 
***
 
 
 
『アリー?なんだよ、珍しいな』
「ああ、おまえもう家?」
『そうだけど?ああミリィ、そのスパイス取って』
「……お前、何やってんの?」
『あ?カレー作ってんの!ミリィがさぁ、俺の作ったカレーが食べたい、って言うからさ』
『半分は私も手伝ったでしょ!』
 
後ろから聞こえた電話の相手ーーディアッカの愛妻の声に、アリーはくすりと笑った。
 
「相変わらず、仲いいねぇ」
『まぁね。で、どうした?』
アリーはバスルームにちらりと目をむけて、ふふ、と笑う。
 
「ああ。お前の奥さんにお礼言っといてほしくて電話したんだ。……色々、ありがとうって。」
『はぁ?』
訳が分からない様子のディアッカ。
「そう言えば分かるから。ああ、誤解すんなよ?俺とお前の奥さんの間で何かあったとかじゃないから。」
『は?当たり前だろそんなん。俺のミリィに手なんて出してみろよ。いくらお前でも…』
『ばばば、馬鹿じゃないのっ!?』
また聞こえて来た声に、アリーは今度こそ声を上げて笑った。
「ま、とにかくちゃんと伝えてくれよ?じゃ、俺忙しいから。」
『なに、お前まだ仕事してんの?』
「違うよ。これから洗い物すんの。」
『…はい?』
「じゃあな。ミリアリアさんによろしく。」
 
そう言って通話を終えると、アリーはキッチンへと向かう。
シンクに山積みの洗い物達を見下ろすと、自然と笑顔が浮かんできた。
 
 
「…やっぱ結婚て、好きになった同士がするもんだよな。」
 
 
自分たちは婚姻統制に従って夫婦になった。
そこにはじめから愛情があったかと言えば、それはわからない。
しかし、今は。
アリーは手際良くスポンジを泡立てて次々と洗い物を片付けながら、何の気無しに呟く。
 
「そういや、初めてちゃんと、愛してる、って言ったかも…」
「なに、一人でブツブツ言ってるの?」
「うわっ!」
 
危うく泡まみれのボウルを取り落としそうになったアリーが振り返ると、そこにはいつも通りきっちりと身支度を整えたシェリーが立っていた。
さらさらの黒髪にもほっぺたにも、もう粉はついていない。
「いきなり声かけるなって…。ボウル落としそうになったじゃん」
「ーーー洗ってくれてたの?」
シェリーがシンクの中身に気付き、目を丸くする。
「うん。俺はやっぱりこっちのが得意だから。シェリーはケーキ、皿に乗せてよ。」
そう言って洗い物を続けようとシンクに向き直ったアリーの背中が不意に温かくなる。
「…シェリー?」
アリーが首だけをひねって背後を確認すると、そこには後ろからぎゅっと自分の背中に抱きつくシェリーの姿があった。
 
 
「…ありがとう」
 
 
ほとんど隠れてしまっているが、その顔がほんのりと赤くなっている事にアリーは気付き、愛おしさが胸に込み上げた。
「今日の夕食は、シフォンケーキ?」
「……これから他のもの作ってたら、食べ始めるのは最低でも2時間後だわ」
「うん。だから今日の夕食はシフォンケーキね?」
「…いいの?」
ほのかに赤くなった顔を上げ、アリーを見上げるシェリー。
 
「疲れた時は甘いものが食べたくなるじゃん?それに、言っただろ?俺、シフォンケーキ大好き、って。」
「…うん」
 
アリーはさっと手を洗い、水を止める。
そしてくるりとシェリーに体ごと向き直ると、優しく唇を重ねた。
 
 
「ありがと。俺の好物、覚えててくれて。ーーー嬉しすぎて、暴走しちゃった。」
 
 
いつになく激しい行為に疲れてしまったのか、気を失うように眠り込んでしまったシェリーは潤んだ瞳でアリーを見上げ。
嬉しそうににっこりと微笑み、今度は自分からアリーにそっと唇を重ねた。
「シェ…」
「…生クリーム、準備しなきゃ。食べる直前に準備してねって教えてもらったから。」
そう言って冷蔵庫の扉を開けるシェリーの耳は真っ赤で。
勝ち気なくせに照れ屋な妻の後ろ姿に愛おしげな視線を送ると、アリーは残りの洗い物を片付けるべく腕まくりをし、スポンジを手に取った。
 
 
 
 
 
  
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 こちらは、「180+」のサイトマスター、えみふじ様より寄稿して頂いた

パロディ(なんて言っちゃ申し訳ないくらい素敵)で、アリー視点でのお話になります。

シェリー視点の菫ver,と併せてお読み頂けると楽しみも二倍、なのではないかと思いますvvv

それにしても…いや、色気あり過ぎてやばいです(●´艸`)

危うくアリーに抱かれたく惚れそうになりましたって!!!

私が見落としていた、アリーの“元カレ”であるディアッカに対する感情を

見事に描写して下さっていて、もう大感激&激萌えでした(●´艸`)

ほんとうにありがとうございます!

皆様にもお楽しみ頂ければ幸いですvvv

 

 

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2014,11,22up