「な…え…」
あまりの衝撃に言葉を失うディアッカ。
そんな姿を目にし、くすりと笑ったミリアリアがそっと口に指をあてる。
大方、静かにしろ、と言った所であろうか。
よく見ればミリアリアの後方には、シホの姿もある。
なんだこれ?何がどうなってるんだ?
ミリアリアが後ろを振り返り、何事かシホに言葉をかけている。
シホが笑って軽く頷いた。
『…ちょっと。しっかりしてよね?そんなんじゃ危なくて発信許可出せないわよ?』
全く状況を理解出来ないディアッカの耳に、ミリアリアの声が飛び込んで来た。
「いや、だって、お前…なんで…」
『詳細はあとでシホさんに聞いたらいいわ。メイリンの実力を測るテスト、なんですって。これ。
私は頼まれて協力してるだけよ。』
「テスト?」
『そう。協力に対する報酬は、ディアッカをこうやって見送れる権利。
…ザフトの発信シークエンス、初めてだからかなり緊張しちゃうけどね。』
途中で間違えたらどうしようかしら。
そう言って、いたずらっぽく笑うミリアリア。
その笑顔に、ディアッカの心がこれ以上無いほどに温かく満たされていく。
イザークめ。知ってて黙ってたな?
ディアッカはふわり、と微笑んだ。
「…そりゃ、かなりオイシイ話だな」
『でしょ?』
にっこりと笑うミリアリア。
シホがそんなミリアリアに近づき、耳元で何事か囁く。
ミリアリアも頷き、再びモニタ越しに柔らかい笑顔のままディアッカを見つめた。
『タイムリミットみたい。ごめんね。
それじゃディアッカ、行ってらっしゃい。…気を、つけて。』
ディアッカもモニタ越しにミリアリアを見つめ、優しい笑顔を浮かべた。
「サンキュ。ミリィ。行ってくる。」
ミリアリアが笑顔のまま頷き、胸の前で小さく手を振る。
次の瞬間、管制室を映し出しているモニタだけがぷつりと暗くなり、サウンドオンリーに切り替わった。
シホの事だ。メイリンに命じてなんらかの手段を講じ、上層部へのデータ送信とは別にこちらの様子はしっかりモニタリングしているのだろう。
『ハッチ解放、射出システムのエンゲージを確認。カタパルト推力正常。』
ミリアリアのはっきりとした声が格納庫内に響き渡る。
そして、ディアッカの座るザクのコックピット内にも。
『…システム正常。進路クリア。ブレイズザクファントム、発進、どうぞ!』
今も昔も、この声に、自分はどれだけの大事なものをもらっただろうか。
ディアッカはきっ、と正面を見据え、操縦桿をぐっと握りしめる。
そして右手の指を額にあて、いつもしていたようにミリアリアに合図を送ると高らかに発進を告げた。
「エルスマン隊、ディアッカ・エルスマン!ザク、発進する!」
そうして、ディアッカの黒い機体は母艦を目指して宇宙へと飛び立った。
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うわあぁぁ(汗汗汗
妄想満開の創作とは言え、あまりにも荒唐無稽でごめんなさいっ!
どうしても、ミリィにディアッカを見送らせたかったんです!
発進シークエンスもさせたかったんです!(シークエンスの内容が合っているかは微妙)
普通こんなのあり得ないですよね…。ちゃんとした軍なんだし。
お気に触った方がいらしたらほんとにすみません…orz
この種明かしは次のお話でさせて頂きます(汗
2014,8,31up