君の中の温度

 

 

 

 
 

 

 

このお話はR18要素を含んでいます。

苦手な方は閲覧をお控え下さい。

閲覧は自己責任でお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

二人で帰宅した先は、一人暮らしのシホの部屋。
シャワーもそこそこにどさりとベッドへ倒れ込んだイザークに、髪を乾かし終えたばかりのシホはつい笑みを浮かべた。
 
 
「たい…イザーク、髪がまだ濡れてます。」
「…ああ、悪い。枕を濡らしてしまうな。」
「それは構いませんけど、それより発熱が心配です。疲れている分、どうしたって免疫力も落ちているんですからね?ですからこれ、どうぞ。」
 
 
シホが差し出したのは、ふかふかのタオル。

 
「……ん」
 

タオルを受け取るイザークの表情が一瞬変わったのは気のせいだろうか?
「きゃあ!」
そんな事を考えていると、突然イザークがタオルを持っていたシホの手首を掴み、二人はそのままベッドへと倒れ込んだ。
「ちょ、あの、た、じゃない…イザーク?」
湿り気を帯びた銀髪がシホの頬にかかり、そのまま唇が重ねられる。
「ん、う…」
挿し込まれた舌を受け止めながら、シホはいつしかイザークの腕をぎゅっと掴んでいた。
いつもより強引な振る舞いに、シホは戸惑いを隠しきれない。
それでも。どうしても譲れないものだって、ある。
 
 
「ん…も、待って…イザーク!」
「…なんだよ?」
 
 
情欲に染まりつつあるアイスブルーの瞳をしっかりと見上げ、シホは何とか体勢を整えるとベッドの上に放置されていたタオルをたぐり寄せ、ぼふん!と勢い良く銀髪にかぶせた。
 
 
「な、おい!」
「枕が濡れてもいいんです。でも、イザークが熱なんて出したりしたら、私はすごく嫌なんです。だから、失礼します!」
 
 
恥ずかしそうに、それでもしっかりとイザークの髪をごしごし、とタオルで拭うシホ。
ムードも何もあったものじゃないな、とイザークは苦笑し…観念して自分も起き上がると、シホの胸にこてん、と頭を預けた。
「イザーク?」
「お前がそう言うなら、任せる。ドライヤーも必要か?」
「…タオルドライだけで、いいです…」
再びごしごし、とタオルの向こうでシホの手が動きだし、イザークは瞳を閉じる。
ムードが無かろうとなんだろうと。
俺はきっと、シホのこんな所も好きなんだろうな。
あらかた髪が拭き終わった頃、イザークは顔を上げると再びシホに口付けた。
今度はシホもおとなしくそれを受け止め、二人はゆっくりとベッドへ倒れ込んだのだった。
 
 
 
 
 

「は、ぁっ…」
 
 
零れた吐息は果たしてどちらのものだったのか。
紫の瞳を潤ませ自分を見上げるシホの乱れた髪を、イザークがそっと指で梳いた。
その刺激に、きゅ、とシホの中心が締まり、互いの体を痺れるような快感が駆け抜ける。
 
「っ、あ…」
「痛いか?」
 
思わず声を上げてしまったシホは、ゆっくりと首を振った。
まだ、両手の指で数えられる程しか二人は身体を重ねていない。
やっと戸惑いより快感を追う余裕が出来て来たシホだったが、経験数だけで言うならばイザークもそれは同じはず。
なのにイザークはいつだってこうしてシホを心配し、慈しんでくれる。
 
 
「痛く…ない、です。髪、触られて…気持ち良…く、て…っ」
 
 
イザークが驚いたように目を丸くし、シホは自分が口にした言葉を思い返して思わず口ごもり…突然強く突き上げられ、悲鳴のような甘い声をあげた。
 
「や、あんっ!」
「…そんなに、気持ちがいいのか?」
「んあ、ああっ!や、イザーク…っ」
「ここ、か?」
「きゃ、あっ!あ、あん、それ…や…っ」
 
より反応する場所をゆっくりと突き上げながら、イザークは満足げな笑みを浮かべてシホを見下ろした。
「…痛かったら、すぐ言えよ?」
「あ、イザ…っあ、ひあ、ああっ!」
柔らかい胸とその頂を優しく刺激しながら、イザークはぎりぎりまで引き抜いた熱い分身で再びシホの最奥を勢いよく突き上げた。
 
 
温かくて、気持ちが、いいーー。
 
 
イザークは頬を紅潮させて甘い声をあげるシホの胸に顔を埋めた。
 
 
 

***
 
 
 

ぱちり、と目を開けると、そこには綺麗な銀髪。
すぅすぅと規則正しい寝息を立て眠るイザークをしばらくぼんやりと眺め、シホは壁に掛けられた時計に視線を移しーーがばり、と飛び起きた。
 
 
1時?昼の1時?嘘でしょ?!
 
 
普段のシホなら、休みであろうとこの時間にはすでに溜まった家事をあらかた片付け、この後の予定を頭に描いている頃だ。
と、自分の格好ーー何も身につけていないーーを見下ろし、昨夜の情事を思い返してシホは赤面した。
激務続きの毎日で、ふたりきりの時間を取れない事を気にしてくれたディアッカが、シフトの交代を申し出てくれたのは一昨日。
 
 
「イザークのガス抜き、付合ってやれよ。それにお前も疲れ溜まってんだろ?」
 
 
確かに、真面目なイザークはここ最近の激務にぴりぴりしていたし、シホ自身も疲れが溜まっていた。
ディアッカとてそれは同じだろうに、と思うのだが、なぜか彼はシホの考えを見透かしたようににやりと笑い、俺はいいんだよ、と首を振った。
 

「でも、ミリアリアさんだって…」
「あ?じゃあさ、今度ミリィとお前の休みが重なったらそん時交換してよ。それならいいだろ?」

 
そこまで言われてしまうと、もうシホも苦笑して頷くより無かった。
無論、ディアッカへの感謝の気持ちは忘れなかった。

 
 

「…シホ?」
「ひゃっ!は、はいっ?!」
 
 
イザークの掠れた声に、シホは一気に現実へと引き戻された。
 
 
「1時か…」
「あ、あの、おはようございますっ。わたし、ごはん作りますねっ!」
「…その格好でか?まぁ、お前がいいなら俺は構わんが。」
「へ?…ふ、服は着ますっ!もうっ!」
 
 
かあぁ、と頬を染め、シホは慌てて周囲に散らばった下着や衣服をかき集める。
そして、くすくすとおかしそうに笑うイザークをひと睨みし、こちらを見ないように、と何度も念押しした後素早く着替えてキッチンへと向かった。

 
「シャワーはいいのか?」
「お先にどうぞ。食事の支度だけ先にしてしまいますから。」
「そんなに急がなくてもいいぞ。ほら。」
「え、でも…」
 

あっと言う間にイザークに腕を取られ、バスルームへと連れ込まれ。
着たばかりの服を優しく脱がされながら唇を塞がれ、シホは観念して目を閉じた。
 
 
 

***
 
 
 

ほぅ、と紅茶を飲みながら、シホは仕事用の携帯端末をチェックするイザークを恨めしげに見やった。
結局バスルームでも体を繋げ、長湯してしまったせいか少しだけ体が怠い。
ベッド以外の場所で行為に及ぶなど初めてだったシホは、つい先程までの痴態を思い出しひとり頬を染めた。
一緒に入るだけかと思ってたのに、まさか…まさかお風呂で、なんて!
 
 
「シホ、食べないのか?」
「え?あ、いえ、ちょっとぼんやりしてしまって」
 
 
端末から顔を上げたイザークの言葉に、シホは慌ててパンに手を伸ばした。
最近常備している、ミリアリアおすすめのベーカリーのパンは確かに美味しく、料理に不慣れなシホが作ったオムレツやサラダにも良く合う。
休みの日にディアッカと散歩していて見つけたお店なの、とミリアリアが言っていた事を思い出し、シホははっと時計に目をやった。
時計の針は、午後2時半を指していた。
こんな昼下がりに遅過ぎる朝食。二人ともパジャマ代わりのルームウェアで、髪はまだ半分濡れたまま。
貴重な二人一緒の休みを寝坊で無駄にしてしまったのではないか、と初めは思ったが、何だかこういうのも悪く無い、気がして。
隊長室では見る事の出来ない寛いだ姿勢で端末に目を通すイザークに、シホはそっと声をかけた。
 

「イザーク。紅茶、次はミルクティーにしますか?」
「ん?ああ、悪い。」
「いいえ。私も同じものにしますから。…ごちそうさまでした。」

 
食べ終えた食器を手早く片づけ、キッチンへと運ぶ。
職業柄か性格か、イザークはすでに自分の分を食べ終え、シンクには皿が重ねられていた。
さっとそれらを洗い、水切りカゴに立てかけるとシホはミルクを手にリビングへと戻った。
イザークは必要と思われる案件のみメールで指示を出したのだろう。ちょうど端末をテーブルに置いた所だった。
 
 
「あの、イザーク?」
「ん?」
「今日、あの…特に予定とか、決めていないですけど…」
「予定?ああ、そうだな。何だ、どこか行きたい所があったのか?」
「いえ、そうじゃなくて!イザークは、何かしたかった事とかないですか?」
「したかった事…?」
 
 
きょとん、と首を傾げるイザークはやっぱり綺麗で。
シホはうまく言葉が見つからず、つい目を泳がせた。
 
 
「……隣。来ないか?」
「え?あ、はい。」
 
 
ソファで身を起こしたイザークが、ぽんぽん、と自分の隣のスペースを手で叩く。
シホはミルクティーのカップを手にし、言われるがままにそこへ移動した。

 
「何かしていないと落ち着かないか?」
静かにそう尋ねられ、シホは勢い良く首を振った。
「…つまらなく、ないですか?」

 
躊躇いがちな言葉に、イザークが僅かに目を見開いた。
「せっかくのお休みなのに、その、寝坊してしまったし…今からでも行きたい所とか、あれば…」
イザークはしばらく思案していたが、シホの手からそっとカップを取りテーブルに置く。
そして、シホの肩にこてん、と頭を乗せた。
 
 
「何を気にしているのかと思えば…そんな事か。」
「だ、って、いつもは色々と出かけるじゃないですか!それか本を読んだり、一緒に何かしたり…」
「何もしないでこうしていたい時だってあるだろ?シホは無いのか?そう言う時。」
「…無いわけじゃないですけど…慣れません。」
 
 
シホは元々、厳格な家庭で育って来ていた。
丸一日ぼんやり出来る日などなく、両親のあとを継いで音楽の道へ進むべく、学業が休みの日にもしっかりその為のスケジュールが組まれていた。
たまにスケジュールが空いた時、父が母には内緒で本を読む時間をくれた。
シホの息抜きと言えばそれくらいでーーその読書の時間に目にした本がきっかけで、指向性エネルギー開発、というジャンルに興味を持ったのだった。
親元を離れてもその習慣は変わらず、シホは休暇を与えられても常に何かしていた。
そう、イザークと言う初めての恋人が出来るまでは。
だから、慣れないのだ。
二人で過ごす休日も、こうして何もしないでいる事も。
二人でいる事に幸せを感じないわけではないけれど、少しだけ罪悪感がつきまとうのだ。
 
 
「……わたし、親元にいた頃はこうやってぼんやりする事って無かったんです。だからその名残で…慣れないんだと思います、こういうの。
でも、イザークとこうしていられてすごく嬉しくて、落ち着いて。こういうのもいいな、って思ったのも本当なんです。」
「そうか。…音楽の勉強をしていたんだったな?」
「ええ。自宅の地下にレッスンの為の部屋もありましたから。そこでピアノを弾いたり歌ったり…今より忙しかったかもしれませんね。」
 
 
ああ、ニコルも確かそんな事を言っていたな、とイザークは懐かしく思い出す。
コンサートが控えているので、今度の休暇はたくさん、たくさん練習をして。それできっと潰れてしまうでしょうね、と。
戦争中にコンサートなど、とイザークは足を運ばなかったが、今となっては少しだけその事が悔やまれる。
あいつのピアノ、一度くらい生で聴いておけば良かった、な。
ふとした事で感傷的になるのは、やはり激務続きで疲れているせいかもしれない。
そしてそれを癒してくれる場所は、ここなのだ。
イザークは体を起こすと、シホをぎゅっと抱き締める。
そうして耳元で、小さく囁いた。
 
 
「つまらないなんて事は断じてない。俺がこうしたいんだ。したいことも、ちゃんとしてる。」
 
 
びくん、とシホが肩を揺らし、おずおずとその両手がイザークの背中に回される。
急に温かくなったと感じるのは、きっとシホが先程までの行為を思い出し照れているせいだろう。
「シホは温かくて、こうしているだけで気持ちがいい。最も、お前が嫌だと言うなら…」
「い、嫌じゃありません!慣れてないだけでっ…!」
慌てたように腕の中でもがき始めたシホを、イザークは逃がさないとばかりにさらにきつく抱き締めた。
 
 
「慣れないと言うなら、これから慣れて行けばいい。時間はたっぷりあるんだからな。」
 
 
ーーこれから慣れて行けばいい。
その言葉に、シホの中でどうしようもないくらいの安心感が膨れ上がる。
無理しなくてもいいんだ。ありのままで、いいんだ。
ずっと、一緒なんだ。
シホは温かなイザークの胸に顔を埋め、ふわりと微笑んだ。
 
 
「わたしも、イザークといると温かくて…安心して、つい寝坊しちゃいました。」
「あれは寝坊とは言わん。質のいい睡眠、と言うんだ。」
「ふふ、じゃあ、そう言う事にしておきます。」
 
 
いつもの時間に起きられなかったのは、隣にいる人の温かさにひどく安心してしまったから。
きっとそれは、イザークも同じはず。
だって今この瞬間も、この人の腕の中はこんなに温かくて安心出来るのだから。
 

と、いつの間にか意思を持って動き出しているイザークの手に気付き、シホは閉じていた瞳を開けた。
「…イザーク?」
「…お前の中も、温かくて気持ちがいいんだ。」
その言葉の意味を理解するのに、シホは数秒の時間を要しーー慌ててその腕を掴んだ。
 
 
「…っ、きょ、今日はもうダメです!」
「まだ時間はあるだろう?」
「あ、ありますけどっ!なんで明るいうちからこんな所で」
「ふぅん…場所を変えればいいんだな?」
「そうじゃなくて!ちょ、イザークっ!」
 
 
ひょい、抱き上げられ、シホは足取りも軽く寝室へと向かい歩き始めたイザークを呆然と見上げる。
「……さっきのような真似はしない。怖がらせないし、無理はさせない。」
とさ、と優しくベッドに降ろされ、耳元でそう囁かれ、シホは小さく吐息混じりの声を上げてしまう。
「もっとお前を、抱きたい。」
シホは返事の代わりに、覆い被さって来たイザークの体をぎゅっと抱き締め、自分からキスを贈った。
 
 
 
***
 
 
 
結局その後のほとんどの時間をベッドで過ごし、二人で短い昼寝をして。
目が覚めたのは夕方と言うより、夜に近い時間。
イザークと連れ立って外で食事をし、夜勤だったシホは本部へと向かっていた。
地球連合との新しい条約締結の立案で評議会は現在紛糾しており、反ナチュラル派の動きも活発になっている。
最近の激務の原因はこのせいであり、シホたちザフト軍も警戒を怠らぬよう交代制のシフト体制で出勤する日々が続いていた。
 
 
「ディアッカ、おまたせ。交代するわ。」
「おー、よく休めた?」
「…ええ。ありがとう。」
 
 
日勤だったディアッカと入れ替わり、必要事項の引き継ぎを済ませる。
ディアッカはあっという間に帰り支度を済ませ、黒いマフラーをぐるぐると首に巻き付けていた。
確かあれは、ミリアリアさんが編んだマフラーだ。
オーブ総領事館だってそれなりに忙しいはずなのに、一体いつ編んだんだろう。
やっぱり休みの日、ディアッカがいない間に編んだのかしら。
 
 
「ねぇ。あなたって休日、何をして過ごしてるの?」
 
 
自然と口をついて出た言葉に、シホは慌てたように口に手をやってーーディアッカは目を丸くし、にっこり微笑んだ。
 
 
「うち?それとも俺?」
「え、あ、いや…どっちでもいいけど…」
「んー、ミリィと休暇が被らない時はまぁ、独身時代と変わんねーかな。ああ、自炊とか買い物は前よりするか。」
「そう言えばあなた、こう見えて綺麗好きですものね…」
「あのな、どう見えてんだよ…。で、ミリィと休暇が被った時は、二人でぶらぶらしたりお互い好きなことしてたり…あとは、逆に何にもしないで二人でぼんやり、とか?」
「何もしないで?ぼんやり?ミリアリアさんが?」
「うち、よくあるぜ?そんなん。ただ二人で一緒にいたり、洗濯物畳んでるミリィに俺がじゃれついて、そのまま二人で寝ちまったり。」
 
 
てきぱきと家事をこなし、料理の腕も一流なミリアリアが?
信じられないと言った顔をするシホを見て、ディアッカは笑みを深めた。
 
 
「しょーがねぇじゃん。隣にいる相手の音も体温も、全部心地良いんだからさ。…イザークもきっと同じだと思うぜ?」
 
 
はっと顔を上げたシホに、ディアッカはばちん、とウィンクを寄越す。
 
 
「休みってんだから、何もしないで休んだっていいじゃん。イザークに取ってそれが休む、てコトなんじゃないの?
…まぁ、“適度な”運動も含めだけどな、うちは。」
「…っ!そ、そこまでは聞いてないわよ!」
「え?運動って言っただけなのにシホってば何赤くなってんの?」
「う、うるさい!ミリアリアさんが待ってるんだからさっさと帰りなさい!お疲れ様!」
「自分が引き止めたくせに…。んじゃ、あとよろしくな。何かあったら俺に連絡ちょーだい?イザーク今頃爆睡だろうし。」
「わ、分かったわ。ありがとう。」
 
 
真っ赤になりながらも平静を装うシホに、ディアッカはひらひらと手を振り、隊長室を後にした。
本部の外へ出ると、自分の吐く息が白い。
まるまる一日シホを休ませたかったが、現状それは無理な話で。
だが本部にやって来たシホの、少しだけ気怠い雰囲気に気付かないディアッカではなかった。
 
 
「イザーク…あの様子じゃ、絶対今頃爆睡だよなぁ」
 
 
生真面目で晩熟な親友が初めて本気で恋した相手。
心に傷を負ったシホを丸ごと受け入れ、ゆっくりと癒して行くイザークをディアッカは何も言わず見守って来た。
彼らが想いを通わせてから、もうすぐで一年。
決して平坦な道のりではなかった二人の恋路が明るく幸せなものになればいい、とディアッカは心から思った。
それにしても…シホは夜勤なのだから、少しくらいは加減してやればいいものを。
 
 
「さむ…」
 
 
ひゅう、と冷たい風が吹き、ディアッカはほどけかけていた黒いマフラーをしっかり巻き直すと、ミリアリアの待つ家へと帰るべく歩き出したのだった。
 
 
 
 
 
 
 
007

 

 

久し振りのイザシホ18禁です!!
いや、年齢制限物から遠ざかっていた分気を抜くとすげぇ濃厚に(笑)
バスルームのアレコレとかその後のアレコレとかは、そのうち裏ページにup出来れば
いいなぁ、なんて思っております(濃厚確定…?;;)。
それにしてもバスルームでイザークさん、何をしたんでしょうね(わくわく)
拍手小噺なので描写は最小限(異論は甘んじて受け止めます;;)に抑えたのですが、
やっぱりそれなりになってしまい、苦手な方には申し訳ありません;;
甘々なイザシホ、お楽しみ頂ければ幸いです!

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2015,10,15拍手up

2015,11,14up
お題配布元「fynch」