16,いつも一緒に 1

 

 

 

「…それでは、Gの可動関連に関しては、トールくんが主に担当していたと判断していいのかしら?」
マリューがミリアリアに尋ねた。
「そう、だと思います。トールはギリギリまで手をつけない性格だったので、私やキラがだいぶ課題を手伝ってたんです。
だから気付けたようなもので…」
ミリアリアが苦笑する。

 

 

俺の知らないミリアリアとトール。カレッジでの生活。
ディアッカの心に昏い感情が生まれる。
ディアッカは密かに拳を握り、その感情を押し流した。

 
「それじゃ、私は解析を続けます。ライブラリにいますね。」
そう言ってブリッジを離れようとするミリアリアを、今度こそディアッカは呼び止めた。
「ミリィ、待てよ。…すみません、送ってきます。」
「ディアッカ、でも…」
「ミリアリアさん、それが彼らの任務よ?」
マリューのその言葉に、ようやくミリアリアも頷いた。

 
ブリッジを出ると、ディアッカはミリアリアの手を取った。
「ディアッカ!手を繋ぐ必要は…」
「ここでキスされるよりいいだろ?」
ミリアリアが絶句する。

 
ほどなくライブラリに到着し。
ロックを解除し中に入ると、ディアッカがミリアリアの手を強く引いた。
そのまま腕の中に抱きこみ、激しく唇を重ねる。
驚いたミリアリアが暴れるが、ディアッカの力に敵うはずもなく、一層深く口付けられるがままになる。
強引に舌を絡め取られ、ミリアリアは堪らずディアッカにしがみついた。
「も…だめ…」
何度目かのキスの合間、ミリアリアはディアッカにそう伝える。
「ミリィ…」
「どう、したのよ…」
「俺のこと、好き?」
ミリアリアは驚いてディアッカを見つめ、そして唐突に気付いた。
トールのこと、気にしてるんだ…。

 

「ディアッカが、いちばん好きよ?信じられない?」
「そんなこと、ねぇよ」

 
ミリアリアは少しだけ拗ねた様な顔をするディアッカに抱きつき、胸に頬を摺り寄せた。

 
「トールのことは、もうちゃんと整理をつけたの。だから、信じて?」

 
ディアッカは目を見張った。
気づかれていたのだ、ミリアリアに。
そして、トールの名前まで出させてしまった。
「…ごめん。ミリィ。」
「…ううん。平気。」
そう言ってふわりと笑うミリアリアに、ディアッカは「あと一回だけ」と囁くと今度は優しく慈しむように唇を合わせた。

 

 

 

 

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2014,6,10up